ヨネックス大阪インターナショナルチャレンジ2015


2007年にスタートして9回目を迎えることとなったこの大会。海外での知名度も上がり、今大会には海外から過去最多の14か国、113カ国152人がエントリーした。
この中には、過去の全英オープンの覇者や、元世界ランキング一位の選手も含まれる。
一方、迎え撃つ日本からは、ナショナルチームB代表やジュニアナショナルチームなど若手中心にエントリーしている。
ナショナルチームA代表は、今年の5月からリオデジャネイロオリンピック出場権獲得に向けたレースがスタートすることから、同日程で行われるスーパーシリーズプレミアの「マレーシアオープン2015」に出場する。各種目の日本チャンピオンの不在は残念だが、若手にとっては存在をアピールするチャンスだ。
今年も若手の台頭と、壁となってそれを簡単には許さない中堅・ベテラン選手の激突、世界に飛躍したい海外選手との対決など、多くの見所が満載の国際大会に相応しい戦いとなるだろう。


では、各種目の注目選手にスポットを当てて紹介しよう。



まずは男子シングルス。
全日本総合では95年以来となる高校生で3位入賞を果たした常山幹大(トナミ運輸)に注目だ。出身の柏原高校や地元大阪の応援を受けて、全日本総合の勢いそのままに一気に頂点まで上り詰めるか。同じく全日本総合3位の坂井一将(日本ユニシス)が3年ぶり2度目のチャンピオンに返り咲くか。昨年準優勝で全日本総合8強の武下利一(トナミ運輸)も雪辱に燃えているだろう。
また、昨年優勝のNG選手(香港)のように、この優勝をきっかけに世界に羽ばたくような海外選手の出現も期待される。

 


女子シングルスでは、3年ぶり2度目の優勝を狙う高橋沙也加(日本ユニシス)に期待がかかる。ドイツオープン2014で優勝し、今年になってもマレーシアマスターズで準優勝を飾るなど強気のレフティは健在だ。リオ五輪に向けて好発進といきたいところだ。
若手では大堀 彩(NTT東日本)がフレッシュな旋風を吹かせてくれるか。
ジュニア時代から逸材として注目され、社会人となった大堀の多彩なショットを見るのが楽しみだ。小柄で派手さはないが、昨年3位の峰 歩美(再春館製薬所)が台風の目となるか。また、全日本総合は8強に終わったが、今別府香里(ヨネックス)も昨年の雪辱と2年ぶりのタイトル奪還に燃えているはずだ。

 


男子ダブルスは数野健太/山田和司(日本ユニシス)の3連覇に期待だ。全日本総合3位で、今年に入ってもマレーシアマスターズで優勝するなど好調を持続している。
2人の手ごわい対戦相手となるのが、同じく全日本総合3位で後輩の井上拓斗/金子祐樹(日本ユニシス)だ。インターハイを制した下農走/常山幹大(トナミ運輸)や韓国、インドネシアなど海外若手ペアの若さ溢れるプレーにも期待したい。
注目は、2006年に全英オープン単優勝のハフィス・ハシム(マレーシア)のダブルスと、池田信太郎(エボラブルアジア)/ロバート・ブレア(スコットランド)組だ。世界トップクラスのプレーが今から楽しみだ。

 


女子ダブルスは栗原文音&篠谷菜留(日本ユニシス)が全日本総合で準優勝しているだけに頂点をつかみたいという気持ちは強いはずだ。対抗馬は全日本総合3位の福島由紀/廣田彩花(再春館製薬所)か。また、その2組を実績で上回るのが昨年優勝の松尾静香(NTT東日本)/内藤真実(ヨネックス)。ベテランの域に入った2人だが、息の合った固いレシーブは健在で連覇を狙う。
元世界ランキング1位でオリンピック選手のチェン・ウェンシン(台北)のダブルスと混合ダブルスにも注目だ。

 


混合ダブルスは、過去2年は4強すべてを外国人ペアが占め、3年連続インドネシアペアが制した。スペシャリストの米元小春(北都銀行)は若手の三浦光將(日本体育大学)にパートナーを替えてチャレンジする。数野健太(日本ユニシス)/松尾静香(NTT東日本)のベテランペアにも期待がかかる。
またナショナルジュニアからエントリーした若手ペアも練習量は少ないが、思い切ったプレーで存在をアピールしてほしいところだ。